「観光・農業」フィールドワーク

アグリゴールド矢木さん

アグリゴールド矢木は四十物さんのお父様の代から経営されています。当初は水田農業から始め、その後法人化され、ミニトマトを栽培するようになりました。ミニトマトの栽培が落ち着いたのち、いちごの栽培を開始しました。今ではアグリゴールドといえば『いちご』と言われるまでになっています。アグリゴールドではいちご狩りができ、市外や県外からも来られる方がたくさんいらっしゃいます。いちご狩りのお客さんは家族やカップルで来られる方が多かったのですが、このご時世になってからは家族のお客さんが一番多くなっています。朝の7時頃から夜の6時頃までの約11時間作業しており、120兆本あまりの稲を植えているため、田植え時期では全ての苗を植えるのに約一か月かかります。また『富山県産の野菜を増やしたい』という思いから、ネギや大豆も栽培しています。これは社員が年中働けるようにするための工夫でもあります。

いちごは、[紅ほっぺ] [かおり野] [よつぼし]を栽培しており、お試しとして[ほしうらら] [はるひ] [すず]の計6種類を栽培してます。スーパーマーケットで販売されているいちごは他県から発送されて来たものが多く、運送時間などを踏まえて早めに収穫がされています。そのため、味の薄いいちごが売られている状態になっています。アグリゴールド矢木のいちごはこのようなことがないため、味のしっかりした美味しいいちごをお客さんに提供できています。お客さんの中には「ここのいちご以外は食べたくない」と言ってくださる方もいらっしゃいます。

しかしいちごの栽培は良い事ばかりではありません。品種ごとに収穫のタイミングが異なっていたり、良い色のいちごを取るタイミングがあったりとすごく難しく、経験を重ねないと見抜けないことが多々あります。さらに、違う時期に収穫したいちごは全て同じ味にはならず、お客さんに「この前のいちごの味が薄かったよ」などと言われることもあります。水を与えすぎると、味が薄くなる、葉が大きくなりすぎる、病気になりやすくなる、などのデメリットが生じます。

最近は、作業が極端に少ない冬の仕事をどう作るかを考えていらっしゃるそうです。また、福井の農家の方といちごのラベルをお揃いにするなど他の農家の方とも繋がりがあり、農業は協力や助け合いが重要になっているそうです。

【まとめ】

家族複合経営などを行い、年度農林水産祭天皇杯受賞をされており、富山が誇るべき農家だと思いました。地域の方々とも距離が近く、地域全体から愛されてる農家だなと感じました。いちごにお米、ネギや大豆、ミニトマトなど沢山の食物が栽培されており、富山県産の食材が増えるきっかけになります。そのため、より新鮮で安全なものが食べられるという点が魅力だなと思いました。

 

ライスヒルさん

江戸時代に経営を開始し、現在6代目で家族で営んでいます。

あいがも農法と特別栽培農法、手づくりぼかし肥料の3つの農法でお米を栽培しています。あいがも農法はカモが虫などの害虫を食べ、肥料や農薬を使わずに栽培するのが特徴です。カモは希少価値が高いため、アヒルも混ざっています。特別栽培農法は田植えのタイミングで同時期に除草剤を撒くのが特徴です。通常の農薬は80%減、科学肥料は85%減となっています。手づくりぼかし肥料は自然の中に生まれた有機物に微生物を混ぜ発酵させ、肥料としたものです。こだわりのある栽培方法をしているため、他のお米農家より比較的価格は高くなっていますが、安心・安全には間違いないということで多くの方が購入しています。ミニトマトも栽培していますが県外へは販売せず、富山県内で消費されています。あいがもが使われている理由としては、アヒルより最初の体型が維持されやすいから、あいがもが草や虫を食べたフンが肥料になるから、そしてイネ科の植物を食べないから、という決定的な理由があげられます。あいがも農業で使われず、10月頃まで飼育されたあいがもは鴨肉として販売しています。しかし、東日本大震災後は放射能を気にするお客さんがいらっしゃり、充分な利益は得られていません。

今はほとんどいませんが、当時は放射能検査済みのものでないと購入してくれないお客さんもいらっしゃいました。

【まとめ】

農薬や人の体に害のある物質を一切使わないオーガニックで栽培しているため、体の弱い方やアレルギーを持っている方も安心して食べられるというのがライスヒルの強みだと感じました。ライスヒルさんのお米は体の弱い方やアレルギーを持っている方はもちろんですが、体に気を使っていらっしゃる方、食生活を深く見直したいと考えている方にとっても最適なお米なので是非おすすめしたいなと思いました。ライスヒルのホームページの“ マイページ ”という欄にはリピーターの方のページが記載されていました。買っていただけるお客さんのために一般のお米農家より多くの手間暇をかけているところが長く愛されている理由なんだと感じました。