令和5年度 クリスマスレクチャー

 令和5年度のクリスマスレクチャーを、令和5年12月14日(木)に実施しました。今年度は、富山県立大学のサテライトキャンパスを利用させていただき、富山県立大学 生物工学科 野村 泰治 教授をお招きして、「植物は化学工場である」と題して講義していただきました。自然科学コース2年生の37名と、次年度の自然科学コース、理系を希望している1年生70名が参加しました。
 講義は3つのテーマでお話いただきました。
(1)植物が作る化合物=代謝産物
 植物の作る化合物には一次代謝産物と二次代謝産物があり、一次代謝産物は生きていくためには必須のものであり、二次代謝産物はなくても生きていけるが、植物が生存していくために有利になる化合物であることなどを説明していただきました。
(2)チューリップに含まれる有名な代謝産物
 チューリップ内にあるチューリッポシドとチューリッパリンについて、説明していただきました。チューリップアレルギーについて、生徒達も少しは納得した様子でした。
(3)植物の代謝産物の利用
 植物が作り出す代謝産物は、医薬品や化粧品、染料、香料など多くの分野に使われていることを紹介してくださいました。身近な養命酒の中の芍薬が富山県産であることを知りました。

 講義を終えて、これから課題研究を始める2年生からは、「先生が質問をしながら講義を進めてくださったので親しみやすくわかりやすかった。」「大学で新たな挑戦で失敗もたくさんあるはずの研究を粘り強く、日々こなしていくのはかっこいい。自分も粘り強く実験に取り組みたい。」などの感想がよせられました。
 どのテーマの話も、専門的になりすぎず、生徒にとてもわかりやすく教えていただきました。この講義をきっかけにさらに課題研究に向けて前向きに取り組んでもらいたいと思います。